北海道を代表する魚と言えば、シャケを思い出す方も多いだろう。
今日は、この魚が釣りのターゲットであることを紹介させていただきます。
昨夕は、北見枝幸のとある港に入り、夕まづめを狙ったが…1ヒット1バラシに
終わった。 昨晩は紋別泊で今朝早朝に賭けた。
ここは、流氷砕氷船ガリンコ号が発着する埠頭に近い河口海岸。
まだ夜も明けきらぬ4時だというのに、河口の導流堤には10人足らずの太公望が
既に竿を振り始めていた。ターゲットは通称・鮭、学名はシロザケ。道内ではこの時期
数千キロ旅をして母川に還ってくる彼らに敬意を表して【アキアジ】と呼ぶ。
日が昇る前から堤の先端付近の釣人が、アキアジを釣り上げている。
何十回いや百回近く竿を振っただろうか…この釣りは独特でルアー・フィッシングで
有りながら、ウキとサンマなどの餌を使うタックルなのだ。
周りにいる釣人のほとんど全員が、釣り上げるかバラシているのに...
自分にはアタリすらない。ルアーをチェンジしたりウキ下/タナを調整したり
サンマ餌をエビやソウダガツオに変えてみたが、さっぱりだ。
心の中で何度も何度も念じる。「鮭来い、鮭来い、鮭来い...釣りの神様、海の神様...」
そして、ついに、彼はやってきた!フィッシュ・オン!!!!
およそ2年ぶりの竿の感触だ。釣りというよりは、中型犬に引っ張られるほどの
パワーだ。ボヤボヤしてると海に竿もろとも引きずりこまれる。
目の前のテトラポッドを掻い潜りながら、何度もリールから糸を出される。
そして、隣に居合わせた親切な釣人がタモ網にネットイン!中々元気な
婚姻色が入り始め、鼻が曲がったオスだ。


それから、数十分後に続けて2、3度あたりがあるも、のらないかバラシ。
そして、待ちに待った2尾目は、プロポーションのいい、銀毛のメスだった。

戻ってきたばかりなのに、こんなおっさんに釣られて可愛そうだが...
鱗がパラパラ剥がれ落ちるほどフレッシュでグッドコンディション!
お腹にはたくさんのイクラが...


ちょうどオスメス両方釣れ、しかもそれぞれの特徴が良く出ている
個体なので比較すると、上が♀。鼻先から眼の間隔が短く、顔も女性らしく
優しげ、オスと比較すると、胸ビレやサケ科の特徴である脂ビレガ小さい。
次に♂だが、上あごから鼻先が曲がり牙が突き出た獰猛そうな顔つき、
尾ビレを比較すると、オスは切れ込みが鋭角でV字型。メスは半月のように
丸みを帯びたカーブだ。 わずか4時間ほどではあったが、実に凝縮されて
充実した時間だった。 隣人にお礼をいい、釣り場を離れた。
普通の方ならここで終わりだが...私にはもうひとつの目的が。
そう、バードウォッチ。 近くにある大河の河口にオジロワシや海鳥を探す。
残念ながら猛禽は見つからなかったが、ウミウやカモメ類が、河口の先端に
集結していた。


これがすべて【チシマウガラス】だったらな~。
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